野辺756付近

野辺756付近(調整)_Summaron 3.5cm F3.5
EPSON R-D1/Summaron 3.5cm F3.5/RAW Development + Edit (PhotoShop)
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試行錯誤しながらも、続けているうちに段々楽しめるようになってきたデジタル写真。
RAW現像をしているときに、写真の絵肌(テクスチャ)について少し書きたくなりました。

↓続きはこちら。
 
野辺756付近(無調整)_Summaron 3.5cm F3.5
こちらが上に掲載した写真の無調整画像(RAW)です。
個人的な見解は、可もなく不可もなく。。素のままだと味気ない描写です。
ビルなど無機質な被写体を撮る場合や記録用としてならば良いかもしれません。
古めかしいものを好んで撮る自分のスタイルではどんなにうまく切り撮れても絵肌でかなり損してしまいます。

写真は光を利用した版画であり『絵画の延長線上のもの』だと思います。
銀塩写真はフィルムそのものの個性が画面に写り込み、それだけで見る人の心を打つ世界をつくり出します。
撮影者は画家が絵の具を選ぶように、意図してお気に入りのフィルムを選び、その写り(絵肌・質感)を楽しむわけです。

反面、デジタル写真には実際の風景を写す精度はあってもそればかり。
レンズによる写りの変化は多少見込めたとしても上記のような楽しみが欠落しています。
絵としての質感に乏しいデジタル写真。撮影後に編集を加える事を前提にして、絵づくりのプロセスを愉しんでいこうというわけです。
※写真に関してアナログ派だった自分が、デジタルでも撮るようになった経緯は旧ブログのカテゴリ『デジタル写真について』をご覧下さい。

あくまで私の場合ですが、RAW現像では絵肌を銀塩写真に近づけるように処理をしています。
ならば最初からフィルムで撮ればいいのではないかと言われそうですが、どのフィルムでもない自分の色をつくってみたいというか、その為に銀塩的な絵肌(ベース)が必要だというわけです。

現像工程では色調はもちろん彩度や輝度も調整しますが、もう一つ重要な事があります。
それは『濁り』です。

拡大(ネガフィルム)
こちらは少し前に掲載した銀塩写真を拡大したものです。(FUJI 記録用 100を2400dpiでスキャン)
無数にまだら状の濁りが入っているのが見て取れます。
濁りの正体はフィルム素材の地肌だったり感光剤や現像時のむらだったりと色々でしょうが
当然ながらこの濁りは時間と共に劣化し、常に変化をしていく魅力を兼ね備えています。
銀塩写真の『濁り』にはどことなく『ゆらぎ』を感じます。

拡大(無調整)
こちらは今回のデジタル写真。(RAW、無調整)
クリアすぎる空。。上の銀塩と比べるとその差は歴然ですね。
デジタル写真が無機質に見える要因は色味と、この『濁り』の無さにあるのだと思います。

拡大(RAW現像のみ)
RAW現像にて粒子を加えた状態。
こうすることで随分と絵肌が銀塩写真に似てきます。
少し離れて見たときに濁っているように見える程度がちょうど良いです。

拡大(ガウスノイズ追加)
RAW現像後、さらにガウスノイズを加えたもの。色彩的な濁りを入れることで深みを出します。
この処理は状況によってやらない場合もあります。

野辺756付近(RAW現像後)_Summaron 3.5cm F3.5
こちらがRAW現像後のデータ。
彩度と輝度の調整、被写体に合わせて色調を決め、調整しています。
輝度調整は意外と重要で下げ気味に調整すると全体が落ち着き、デジタル特有の軽く無機質な感じがある程度抜けます。

この後、手前の壁や奥のアンテナの白とびが気になるので調整します。
ガウスノイズを加え、色味についても再調整したのが一番上の写真です。

デジタルでは簡単に色々な操作ができるので機能に溺れてしまいがちですが、
写真もアート全般と同様に人が見て感じるもの。デジタル上の加工であっても最終的には自然界の法則にどれだけ近づけられるかが大きな鍵となってくると思います。
デジタルでアナログ的な表現をするというのはやはり難しいことですが今後も頑張っていきたいです。

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No title

いつかは僕もデジタルへと移行する時がくるのかもしれません。
その時のことを考えるとsada_yamaさんのようにいろいろとチャレンジしておられるのは、
将来につながる活動だと思います。
これだっていう使いたいカメラが出てきたらって思っています。
X100もっと安くなんないかなー。

Re: No title

>snap.comさん
こんばんは。
独りよがりな投稿にお付き合い頂きまして、どうもありがとうございます。
フィルムやフィルムカメラが好きで写真を撮っているのに、
近所で現像が出来なくなったとか、お気に入りのフィルムが生産終了したとか、
そういった理由でやむなくデジタルに移行するというのは何だか悲しいものがありますね。
私の場合は毎週撮りすぎてしまうので節約の為というさらに悲しい理由も別にあります(苦笑)

フィルムカメラの金属的な質感や重量感、眺めているだけでわくわくするデザインとか、
デジタルカメラにはそういったものが欠けていることが多いですね。
今のデジカメには『高くてもいいからこれ欲しい!』と思わせる魅力がもっと加わってくればいいなあと思います。

そうですねぇ、X100はレンズ交換ができなくてあの値段ですから、、
ちょっとお高い感があるのは否めないところですね。
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